コーデリアの正義
例え長年喧嘩してた相手だろうと、フラアを憎ったらしい相手だと思っていても、
コーデリアにはコーデリアの正義があった。
フラアに「いつか思い知らせてやる」とは本心から思っていたが、
魔女裁判にまでかけられて、殺される必要なんてないはずだ。
それも・・・そのきっかけを作ってしまったのは、
恐らく自分・・・。
コーデリアはある意味、正義感の塊のような女性だ。
逆に、それが自分本位になりすぎていて、
自分のルールに従えないモノ、自分の価値観に合わない物はすぐに批判対象になる。
だからこそ、フラアに過剰な程、悲惨な目に遇わせてしまった自分がこれまで許せないでいた・・・。
何とか、自分の犯した間違い・過ちを贖う方法は・・・。
その為に、後先考えずにコーデリアはここまで来たのだ。
ただし、
自分が悪いと分かっていても、
フラアなんかに頭を下げる気持ちはさらさらない。
そんなことをしたら「それ見なさい!」という、フラアの偉そうな態度がありありと想像できる。
それこそ、フラアの口から呪詛と恨みの言葉が、機銃掃射のように自分を襲うかもしれない。
コーデリアにしてみれば、あくまでも上から目線でフラアを見下す位置にいたかったのである。
故に、フラアに余計な事を考えさせる暇を与えるべきではない・・・。
「何やってんだよ! 外に出る道はあるのかい!?」
「あ? え、えと、ないわよ! 見つからないからこうやって悩んでるんじゃない!」
「・・・たくしょーがねーなぁ、そんなことだろうと思ったよ・・・。
こっち来な! たぶん、二人がかりならどうにかできるよ・・・。」
「え・・・どこへ!?」
「堀の排水門・・・あそこからなら抜けられるかも・・・・。」
「あ? え、えと、ないわよ! 見つからないからこうやって悩んでるんじゃない!」
「・・・たくしょーがねーなぁ、そんなことだろうと思ったよ・・・。
こっち来な! たぶん、二人がかりならどうにかできるよ・・・。」
「え・・・どこへ!?」
「堀の排水門・・・あそこからなら抜けられるかも・・・・。」