また見てしまいました

何を見たかって？

・・・まぁ、見たというか、やってしまったというか、

ついにこの手で人を殺してしまいましたよ、・・・という夢を見ました。
なんか・・・、
私の家・・・部屋が古めかしい造りのアパートというか、長屋みたいな感じで、
周りに数人の人間が暮らしていました。

いかなる理由で殺害してしまったのか、もはや定かではないけれど、
私の部屋の洗濯場のところに、
半透明のビニールに包んで、
二体の遺体がいたりします。

・・・一応、折って畳んで袋に詰めた記憶はあります。
さぁて、どう処分しましょうかね？

そして突然事件です！！
なんと私の部屋の窓に初老の男性が立っているではないですか！？

このアパートの大家さんです。
ちょっと！？

なんと、大家さん、鍵をかけていなかった窓から部屋に侵入してきました！
　「ちょっと部屋の中、見せてもうらうよ」

何を！？
私は必死に抗議します。
　「何を言ってるんですか！　大家さんといったって私の部屋に勝手に入る権利はないですよ！」

いったい、何故、突然、私の部屋を探索しようというのでしょう！？
人を殺したことがばれたのでしょうか？
でも、こっちから「その話題」をふっては怪しまれます。
確かに、今現在、このアパートで、生存しているものは私だけなのですから、
大家さんが怪しむのも当然とはいえますが、
なんとかして今はここから追い出さないと、私の身の破滅です。

強硬手段にでようかとも思うのですが、
この人まで殺してしまっては、警察の目を欺くことも出来ないでしょう。
　「あああ、ホラホラ、こんなに部屋を汚して・・・」

えええ、それを言われると実も蓋もないのですが、はやくここから出てってください。
あああ、このオヤジ、応援呼びやがった。
そっ、そこを見るなーっ！！
　「人のゴミ袋、覗かないでください！！」

ふーっ、なんとか死体はばれずにすみましたが、
階段を下りて、アパートの中を調べだしました。
私も、オヤジをほっとくわけにいかないので、ついていくと、
なにやら下の部屋で、奇妙な物体が・・・！
　薄暗がりの畳の部屋の奥に・・・

もう一体の死体・・・！
両手を胸の上で震わせるような格好で仰向けに寝ています。
その形相は何かを叫び上げるような・・・。

　「違う！　私はこの人はやってないっ！！」

現実だったら致命的な一言でしょうが、
大家さんは涼しげな顔をしています。
　「よく見なさいよ、人形だよ。」

・・・確かにそうです。
誰ですか、こんな悪趣味な人形、放置しておくのは・・・。

一応、夢を見ている自覚はありました。
身の危険を感じるような内容ではありませんが、
このまま、犯行をばれずに、やりすごせる自信のなかった私は、
やむなく、無理やり目覚めることにしました・・・。

なんで、こんな夢見たんだ・・・。