2008-02-25から1日間の記事一覧
別に日浦に文句を言ってもしょうがないのだが、 タケルは、この湧き上がる怒りをどうぶつけていいかわからない。 一方的に責められたカタチの日浦は、詰め寄るタケルを反論するかのように右手で払う。 「問題はそれだけじゃない・・・!」 「ああ!?」 「肝…
タケルは振り向くのが怖かった。 後ろの直立するガラスケースに詰まっているのも人間だって言うのか? ゆっくり・・・タケルは怯えるかのようにゆっくり首を曲げた・・・。 にん ・・・げん? ガラスケースの中にいる物の口と思われるところから水泡が見える…
この部屋も照明はついていないが・・・、 タケルも・・・日浦も、これまで見てきた部屋の異常さから、 この部屋についても、何らかの衝撃を受ける事になるだろうとは予想は出来ていた・・・。 だが・・・、これは・・・? 部屋のあちこちに光が浮かび上がっ…
首を戻してタケルを見た日浦は、背筋が寒くなるほどの戦慄を覚えた。 髪も長めの無造作ヘアーで、この長身・・・、 まるで鬼人だ・・・。 暗がりでもあるせいか、その形相ははっきり見て取れるものでもない。 だが、その闇に光る二つの眼光は狩猟動物のそれ…
完全にタケルにスイッチが入った! 彼は体勢を低く構え、膝の角度を柔軟に曲げ、 ・・・しかしながらその足は一歩も動かさずに、足首から膝、腰、そして両腕の捌きだけで、 全て敵の攻撃をかわしているのだ。 上半身は地面に対して完全に垂直のままだ・・・…
それは奇妙な光景だった・・・。 日浦の腕を掴んだ大男の手首を、 ・・・さらにまた回復したタケルの腕が握りしめていたのである・・・! 「タッ・・・タケル君っ!?」 「てんめぇぇぇぇ・・・! ゲホッ、 よくも後ろからやってくれたよなぁぁぁ!?」 大男…