2007-12-02から1日間の記事一覧
「・・そう言えば美香姉ぇ、 さっきノーフェイスとか何とか言ってたよな、アレ何だ?」 「詳しくは話してる時間がないけど、ここの社長はあるテロ組織の関係者かもしれないってこと。 タケル・・・扉を開けてくれる?」 タケルは目を白黒させたが、確かに今…
「・・・美香姉ぇ・・・他はいいの?」 美香がメールを打ち終える間際、タケルがおどおどしながら美香に尋ねた。 「他って?」 そう言われてタケルは辺りを見まわす。 自分のしでかしてしまった事で、姉に責められるのを覚悟していたのだ。 ・・・死人が出て…
「もう・・・いいのよ・・・、ね? あなたのせいじゃない・・・、 あなたのせいじゃないのよ・・・。」 タケルのその四肢から、張り詰めた緊張の糸がほどけていく・・・。 だが、タケルは自分の口から言葉を出す事が出来なかった。 どれぐらい時間が過ぎたの…
「ぎゃぁぁあああ!!」 第二陣が部屋に飛び込んできた。 ・・・タケルは全く動じない。 新たな獲物の顔面に非情な拳を叩き込み続け、掴んだ頭蓋を壁にぶち当てる! 掌の中で硬いものが砕ける感覚・・・、 容赦ない丸太のような回し蹴りで一気に数人がなぎ倒…
タケルは今日子の頭を抱いて、床にうずくまったままだ。 勿論そんなことはお構いなしに、操られた者達はタケルと美香に襲いかかる。 「タケルッ!?」 美香は懸命に、木刀で暴徒達を打ち払うが自分を防ぐので精一杯だ。 あっという間にタケルのカラダがうず…
美香が叫び声をあげた! 「キャアアアアアッ!!」 それに呼応するかのように、天井の化け物も異様な悲鳴をあげる。 「キリィィアアアアアッ!!」 黒い異様な物体は天井を這いながら、 パーテーションに区切られた隣の部屋への隙間に潜り込む。 あっという…
美香はそれに目をやると、 視線を固定させたまま、ふー・・・っと息をはいた。 「例の探偵さんよ・・・、さっき私が送った会社名を調べてくれたみたい。 しかもこっちに向かってくれてるわ・・・。」 美香は安堵の表情を浮かべる・・・、やはり強がっても彼…
「ねぇ! タケル・・・あたし、ママのあんな顔・・・! あたしママを・・・!」 自分の意識を取り戻すと同時に、徐々に記憶が甦りつつあるのだろう、 今日子はその場に立ち尽くしてしまった。 デニムスカートと、 ボーダーのハイソックスの間にのぞかせてい…