Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

ユェリン 2-3

 
 「ユェリン? どういうことだ!?」
彼女の唇は震えている・・・いや、怯えているのか・・・?
 「・・・本来、私たちは、依頼や命令を受けた場合、
 その対象となる人物の夜のお相手をいたすのが使命です、
 ほとんどは、その夜限りの物だったり、
 その方が駐留する一定期間だけであったりします。
 故に、私たちは精いっぱい、その方を喜ばせて差し上げるのが仕事ですが、
 私たちがその方に心を見せることなど決してありません。
 ・・・そんなことをしても無意味だからです。
 でもツナヒロ様は、そんな下賤なる身分の私を、一人の女性として扱っていただきました・・・。
 それにこんな長い間、お傍に仕えさせていただくなんて異例中の異例です。
 あなたがおっしゃるように、今のこの瞬間は、幻で、
 明日にはこの幸せなど、跡形もなくなくなっているのかもしれません。
 ・・・私はいま、夢を見ています・・・。
 ツナヒロ様とこの先、永久に楽しい暮らしを続けていられるという夢を・・・。

 でも、もし、残酷な現実が今にやってくるのなら、
 私は自分の身の程を思い出すべきなのです・・・。
 あなた様ともう二度と、会うことも叶わなくなり、
 また他の殿方の夜伽をせねばならず・・・、

 いえ、会うことぐらいはできるかもしれませんね・・・、
 あなたと初めてお会いした時のように、
 また別の宴席で、あなたと視線を絡めることも可能でしょう・・・。
 でもあなたに向かって口を聞くことなど、決して許されはしないのです!
 ・・・そして私はその晩、他の殿方に抱き寄せられてしまいます。
 本当はあなたのカラダに触れていたいのに、
 あなたはすぐそこに・・・ユェリンの手の届くところにいたのに、
 私は誰か他のおぞましい者に、このカラダをいじられ、
 太ももの間に指を這わされ、ユェリンの大事なところの奥深くに、
 気持ちの悪いものを受け入れなければならないのです!!
 そんな・・・わたし、あなたの事を想いながら・・・そんな目に遭いたくはありません!」